縄文土器
当時の埋葬にも関係する土器?
解説
大畑貝塚から出土した深鉢形土器である。B地区の埋葬人骨とともに埋納されていた土器で、器形は筒状の胴部と、解放するように上部が開き気味の口縁部となる。口縁部から三角形状の大きな把手を4か所配し、波頂部から連弧状の隆帯が垂下させている。胴部にも独立した渦巻状の隆帯2単位と釣針形状の隆帯及び下向きのU字状隆帯を配する。隆帯間や下端に沿った部分には有節沈線を施文している。縄文の施文は見られない。本土器は、当時東関東で主流となる阿玉台式土器と呼ばれる土器群に位置づけられるものである。また、同埋葬人骨には在地の土器である大木式土器が共伴しており、埋葬された人の出自とともに注目される現象である。
- 住所
- いわき市常磐藤原町手這50−1
- 施設名
- いわき市考古資料館