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銅造阿弥陀如来及両脇侍立像

大陸の影響をも受けた仏像?

解説

 長野善光寺の秘仏本尊は、百済からもたらされた我が国初伝の仏像と伝えられ、鎌倉時代の復古主義を反映して広い信仰を集め、各地でその模刻像が盛んに作られた。その様式は阿弥陀三尊が臼形の蓮台に立ち、一つの光背を負っているので「一光三尊式」または「善光寺式」と称されている。
 中尊阿弥陀像は、身に衲衣を通肩に付け、両足先を少し開いて臼形の蓮台に立つ。脇侍の二菩薩像は、丈の高い宝冠を付け、ともに両手の掌を胸前にて重ねる梵框印を結び、臼形の蓮台に足を少し開いて立っている。観世音像は化仏立像を、勢至像は宝瓶を宝冠に毛彫りしている。
 光背は一光三尊形式のもので、丈も高く幅も広いものである。銅板をもってやや角張った蓮弁形に造り、覆輪と光脚とを付けて整形し、周囲には三四個の飛雲形に切った金銅板を鋲止めしている。中央には金銅板を細く切った身光・頭光があり、頭光の中央には蓮華形に切った銅板、頭光と身光に蔦のごとくからみつつ上る、蓮華唐草を鋲止めしている。三尊と光背には鍍金があるがかなり落ちている。中尊の背面には嘉元2年(1304)の刻銘がある。

              大工藤原国永
 於相州鎌倉住吉谷令修復畢嘉元二年甲辰四月八日
           願主沙弥蓮仏比丘尼真戒

 本像は真戒比丘尼が鎌倉から奉持した仏像で、いわきの仏教史上重要な遺品である。
指定区分
国指定
種別
重要文化財(彫刻)
住所
東京都台東区上野公園13-10
施設名
東京国立博物館
指定年月日
大正4年3月26日

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