どうせいわにぐち
銅製鰐口
鰐口とは何をする道具でしょうか?
銅でできた金属製の梵音具(ぼんおんぐ)です。梵音具とは儀式や法会で使用する音の出る仏具のことをいいます。中でも鰐口は神社や仏閣などの堂前につるし、鰐口の前に布で編んだ綱をつるし下げて参拝した人たちが綱を鰐口に当てて音を出すのです。
この鰐口の円周には文字が彫られており、中央には可愛らしいハスの花がデザイン(蓮華文)されています。
鰐口とは横長の口(割れ目)があることからそう名付けられていますが、横から見るとその様子がよくわかります。また、ただ口が切られているだけでなくデザインされていて、横から見ても正面から見ても美しい鰐口になっています。
この鰐口の円周には文字が彫られており、中央には可愛らしいハスの花がデザイン(蓮華文)されています。
鰐口とは横長の口(割れ目)があることからそう名付けられていますが、横から見るとその様子がよくわかります。また、ただ口が切られているだけでなくデザインされていて、横から見ても正面から見ても美しい鰐口になっています。
解説
鰐口は神社・仏閣の堂前につるす金属製の梵音具である。扁円形の中空で、下方に横長の口があるのでその名がある。鰐口の前には布で編んだ綱をつるし下げ、参詣者が綱を振り動かして打ち鳴らす。
この鰐口は青銅製小型で、表面外周の右側に「羽黒山満照寺法印宥保開山」、左側に「明徳二年辛未年」と刻銘があり、その中央には型式化した蓮華文の撞座がある。
田人町黒田には円通寺(上遠野)の末寺、羽黒山満照寺が唐沢にあり、また、別当には同じく円通寺の末寺である明王山大聖寺があった。大聖寺は、村内の御斎所熊野権現の別当も兼ねていた。明治初年の神仏分離令により羽黒山満照寺が分離し、一つは明王山大聖寺と合併して明王山満照寺となり、もう一つは戸ノ内地区に遷座し、戸ノ内羽黒神社となった。
この鰐口は、明徳2年(1391)に法印宥保が羽黒山満照寺を開山したことを示す、室町初期の作として重要である。
この鰐口は青銅製小型で、表面外周の右側に「羽黒山満照寺法印宥保開山」、左側に「明徳二年辛未年」と刻銘があり、その中央には型式化した蓮華文の撞座がある。
田人町黒田には円通寺(上遠野)の末寺、羽黒山満照寺が唐沢にあり、また、別当には同じく円通寺の末寺である明王山大聖寺があった。大聖寺は、村内の御斎所熊野権現の別当も兼ねていた。明治初年の神仏分離令により羽黒山満照寺が分離し、一つは明王山大聖寺と合併して明王山満照寺となり、もう一つは戸ノ内地区に遷座し、戸ノ内羽黒神社となった。
この鰐口は、明徳2年(1391)に法印宥保が羽黒山満照寺を開山したことを示す、室町初期の作として重要である。
- 指定区分
- 県指定
- 種別
- 重要文化財(工芸品)
- 住所
- いわき市田人町黒田
- 指定年月日
- 昭和30年12月27日