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飯野八幡宮神輿

神輿と鳳凰は別の人からの寄進です。鳳凰は誰の寄進でしょうか?

 飯野八幡宮の宮大工が指揮をとって造られた神輿です。宮大工によるものであるだけあってしっかりとしたすきのない姿をしています。全体に漆で彩色され、さまざまな箇所に金も塗られ、色合いのコントラストが素晴らしい。
 神輿は、磐城平藩主・内藤義孝の家老、松賀伊織と上田主計によって寄進されました。また神輿の上に威風堂々と立つ鳳凰(ほうおう)は家臣の近藤左五右衛門が寄進したことがわかっています。これは内藤義孝の家臣たちの強い思い入れによって造られた神輿ということになります。
 藩の平和をもたらしたいという、寄進者たちの想いがあったのかもしれません。

解説

 毎年9月15日の直前の日曜日には、飯野八幡宮古式大祭の神輿渡御が行われる。拝殿で御霊入れの儀式後、楼門を出て稲荷台(子鍬倉神社の境内)まで渡御する。
 この神輿は、飯野八幡宮の宮大工である平沢儀左衛門清貞が棟梁として、貞享3年(1686)6月に制作したことが神輿内部に収められた銘札に記されている。儀左衛門45歳の作品で、建物の木割を熟知した技術が各所にみられる。
 神與は藩主内藤義孝の家老松賀伊織と上田主計の両人によって寄進された。なお、鳳凰は、家臣の近藤左五右衛門が寄進したことが、露盤裏の墨書によって確認出来る。
 全体に漆彩色が施され、金剛垣と台輪鳥居が四周を囲み、一間四方の唐戸付八角身舎
柱は塗金仕上となっている。軸部は四周に廻縁をめぐらし高欄付腰組斗栱が付き、軒は中の間8枝、脇の間13枝、地垂木6枝、論治垂木1枝、飛檐垂木4枝を化粧で組む。頭貫木鼻、台輪を組み、斗栱は龍の総彫り尾垂木が組まれる。屋根は斗栱に二軒化粧垂木 が組まれ、輪宝金具付照り起屋根に、四注棟化粧に蕨手様の飾りが付き、棟中央の露 盤に鳳凰が乗っている。台部分は2本の担ぎ棒を竪に貫いて轅として、台隅四周を金具で補強している。
指定区分
市指定
種別
有形文化財(工芸品)
住所
いわき市平字八幡小路
施設名
飯野八幡宮
指定年月日
平成6年3月25日

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