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りゅうもんじろうもん

龍門寺楼門

こんなに高い門があるとは!何階建の門でしょうか?

 龍門寺はいわきの曹洞宗をまとめる役割を持っており、多くの曹洞宗寺院を支配した力のある禅宗のお寺です。その存在を物語るように、楼門はとにかく圧巻の茅葺き屋根で、「門なのに、こんなにぜいたくなの?」と思う作りをしています。
 とにかく立派な門の高さは11.26メートル。今の建物で言えば、3階から4階建ての建物に相当します。なんて高いのか。しかし楼とは2階建ての建物という意味があり、「楼門」の名前の通り2階造りで、2階部分に仏像を安置しており、その下をくぐって境内に入ることになるのです。
 門をくぐってしまう前に、ぜひとも上を見上げて細部まで手の込んだ門をお楽しみください。

解説

 龍門寺は青岑珠鷹によって開山され、戦国大名岩城氏の菩提寺である。江戸時代の初め一時衰退したが、幕府から70石の朱印地を賜わり、磐城の曹洞宗の総録所として、多くの同宗の寺院を支配した。
 この楼門は、棟札によって安永4年(1775)9月に再建されたことが判明している。三間一戸の楼門で入母屋造り、茅葺きで1階部分には壁がなく、高さは11.26mである。建築様式は、斗栱などは和様で象掛鼻、妻飾り・高欄などには隨所に禅宗様式が取り入れられているが、全体的に和様を主体とした折衷様式をとっている。16個の礎石上に1辺30㎝の大面取りの太い柱が立ち、地貫・胴貫・飛貫・頭貫・虹梁などでつなぎ、主要部材には、欅材を使用している。腰組は出三斗組で、その先端に1個の巻斗を設けている。2階は、10本の円柱が建つ外陣と、2本の来迎柱を持つ須弥壇が設けられ、仏像が安置されている。
 斗栱と出組は比較的単純で、軒の出が大きく、斗栱間には、中備として蟇股や蓑束が配されている。化粧垂木は二軒本繁垂木で、高欄を四周に回し、破風は千鳥破風、妻飾りは大瓶束など禅宗様式がみられる。
 平面形は扉筋がなく、他に例をみない珍しい形式で、特に屋根の形状は大胆で優美であり、全体的に均整のとれた建造物である。
指定区分
市指定
種別
有形文化財(建造物)
住所
いわき市平下荒川諏訪下
施設名
龍門寺
指定年月日
昭和60年3月29日

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